本日は年長組の子どもたちが待ちに待った年長イベントの日でした。朝から大興奮で「早くやりたい!」「やっと年長イベントだね!楽しみー!」と目を輝かせてワクワクしている様子が見られました。
5月に「年長組さんみんなでどんなことをやりたい?」という問いかけから準備が始まり、2カ月間の間に話し合い、試行錯誤し、作り上げるというところまで子どもたちがコツコツと楽しんで行ってましりました。
話し合いの中で、「(先生)遊園地にある乗り物で出来そうなものはあるかな?」「(子ども)観覧車ができるよ!観覧車は先生たちがぐるぐる持ってずっと回せばいい!」という意見に、先生たちは驚かされ、「(先生)ゲームセンターではどんなゲームをやろうかな?」「(子ども)もぐらたたきはどう!自分たちがもぐらになればいいんんだよ!」という意見に、自分たちがもぐらになったら頭を叩かれていたいのではないかななどと、子どもたちの発想は本当に大人には想像のつかない、どれも聞いていて面白いものばかりです。
温泉チームは他のチームの友だちとも力を合わせて、砂場いっぱいの穴を頑張て掘りました!最初は掘りたいところを思い思いに掘っておりましたが、途中で砂場の周りに立って引いてみてみることを提案すると、徐々にどこを掘っていくと良いのかや、どれくらいの大きさなのかに気付くことができ、友だちと「もう少しここを掘ろう!」などと声を掛け合いながら協力していました。
色々な話し合いから、お化け屋敷をやるためには、実際にお化け屋敷に行った男の子から「すごい道が狭かったよ!」という意見が出て壁を作ることになり、新聞紙を天井からつるすことなりました。さらに「壁から手が出てきた」という情報から、今度は新聞の壁に穴をあけ、より怖くするために手形を押すという新たな展開となりました。子どもたちは絵の具だらけになりながらはだしで絵の具の冷たさを感じ、思いきり楽しむ姿が見られました。
キャンプもやりたいという子どもたちのアイデアから私たちも一緒になり、園内にある使えそうなテントやシートなど新たなアイデアを提示しながら、先生と子どもたちが同じ思いで作り上げてまいりました。
その中で、ジェットコースターでは室内遊びで使用する滑り台を利用して、ジェットコースターの坂道にしました。私たち担任も坂道を使用してジェットコースターを行うことは初めての試みでしたので、安全に行うために実際に滑ってみて改良点を見つける『実験』を子どもたちと行いました。当日は他の学年のお友だちもお客さんになってきてくれましたよ♪
実験を行うことで、乗るときには正座ではなく体操座りの方がバランスが取れることや、坂道の横にマットを敷くともし倒れた時でもいたくない、ということに気付きました。さらに、繰り返し滑る中で、もっと滑りがよくなるためにはどうしたらいいかにも挑戦して、坂道と段ボールの底に新聞紙を貼るとよく滑るということにも気づきました。もぐらたたきの実験では、穴の大きさやもぐらを叩くハンマーもどちらの向きでやると安全にできるのかについても、実験を行ったことでたくさんの気づきがありました。
子どもたちはこの活動をきっかけに『実験』というものを知り、『実験』を行うことで安全に行うための配慮点に気付き、繰り返し試すことで滑りやすさについての発見がありました。年長イベント以外の場面でも、興味関心を深め、発想を展開させる力へと自然に繋がっていく様子が見られるようになりました。
今回はお昼ご飯も自分たちで作りたい!という意見から、カレー作りをすることになりました。デイリークッキングの戸叶先生と高校生のみなさんにもご協力いただき、毎月のデイリークッキングの時間に、『切る』『炒める』などを簡単な料理作りを通して経験し、当日使う材料も先日スーパーへみんなでお買い物に行きました。
お買い物に行くことで、自分たちで材料もそろえて一から作るという感覚を得るだけでなく、『公共のマナー』についても経験することができました。食事のマナーがあるように、自分自身が怪我や事故にあってしまう危険性があることと、周りの方に迷惑をかけてしまうためマナーを守るために公共のマナーがあることを子どもたちにも問いかけながら伝えました。みんなで一緒に園外へお買い物へ行くことは初めてのためとても嬉しそうで、それと共に安全に行くためのマナーについてもきちんと真剣に確認することができていました。かごを持ったり、野菜を入れたり、お金を払ったり、袋詰めしたりと、みんなで役割分担をして協力する姿が見られました。
当日の子どもたちは、本当に思いきり楽しんでおり、先生たちも一緒になって楽しみました!
最後に子どもたちには、みんなの『やりたい』を実現に向けて試行錯誤しながら話し合って考えたことが形となり、最後には「すごく楽しかった!!」という気持ちになることと、今回の経験を大きな自信とすることを伝えました。
そして忘れてはいけないことは、今回の年長イベントは子どもたちだけではなくたくさんの協力がありました。
みんなが本当にやりたいという思いからたくさん話し合い考えて計画したことで、周りの人にも想いが伝わりたくさんの先生方もみんなの思いに答えたいと一緒に協力してくださり、協力してくださったことに感謝するということも子どもたちに伝えました。
子どもたちから、最後の先生たちからのサプライズプレゼントでこの年長イベントの振り返り動画をナイトシアターで流すと、「先生、ありがとう!」と笑顔で言ってくれたことに感動しました。
そして準備してくださった先生、一緒にカレーを作ってくれたお兄さんお姉さん、写真を撮ってくれたカメラマンさんなどと、たくさんの方が協力してくださっていることを振り返りながら、「ちゃんと『ありがとうございます』っていう!」と、感謝の気持ちも持つことが出来ました。感謝の気持ちは大切なことであり、これからも『ありがとう』がたくさん伝えられる人になってほしいなと温かい気持ちになりました。
子どもたちが自分たちで考えてきたこと、最初はどうやってやろうか悩みながらも実現に向けて力を合わせて、最後には思い切りみんなで楽しんだこと。仲間と一緒に心を一つにやってきた毎日は、本当に輝いていて素敵でした。毎日子どもたちは「今日は年長イベントの準備できるの?」「早く年長イベントの日になってほしいな!」などと、とにかく表情も楽しさであふれ、自分たちで考えて作りあげるからこそこれだけ意欲的に行う姿が見られるのだと思います。
私たち担任も子どもと一緒になって考えたり新しい考えを思いついたりと、大人も子どももみんなにとってのプロジェクト保育の2ヶ月でした。
その中で、子どもたちの考える力や『やってみよう!』という積極的な姿、そして学年全体の一体感に感動ばかりでした。今回の年長イベントでの経験を今後も大きな自信にしてほしいと思います。 今日も、今日までの日々もたくさんの楽しい思い出が出来ましたね。2学期にまたみんなのにこにこ笑顔に会えることを楽しみにしています♪
(年長組チーム担任 福田莉子)