【こあら組】
春入園してから気がつけば10ヶ月が経ちました。制作の活動として初めて絵の具に触ったり、シールを使ってちようちように模様をつけたりして、こどもたちはさまざまな経験を通して表現する事を学び、楽しみながら活動するようになっています。
選ぶという事を大切にしながら、一つ一つの制作をしていく中で自信をつけて来たと感じます。
絵の具に触りたがらなかった子も、今では制作の準備を始めると嬉しそうに近づいて来て”今日は何するの?”と言う目をしています。
運動会で登場した”かば”に家族を作ろうと言う事で、赤ちゃんかばを作りましたが、一人ひとりが色や形を選ぶ事で個性的でユニークな赤ちゃんが出来ました。絵の具を塗る時には30分以上も丁寧に塗っている子もいました。一つの事にじっくり集中できる力もついて来ました。
目玉のシールも大人では選ばないであろうと思われる大きさのものを選んだり、絵の具も大人が驚くような組み合わせをしたりとこどもたちの感性には驚かされる事も多くありました。
この経験を通しての自信が今後のこどもたちの成長の土台となる事になると良いと感じます。
作品展では、寒いなか朝早くから足をお運びいただきありがとうございました。こどもたちの作品をご家族で見る経験はこどもたちの記憶には残らないかもしれませんが、暖かいものが心の奥底に残って行くと思います。
今後もこどもたちの成長をいっしょに見守ってまいりたいと存じます。ありがとうございました。
(こあら組担任 田中)
【ぱんだ組】
色々なことに興味関心を持つぱんだ組の子どもたちが1年間を通してどのような思いや発見、関心を感じていたのか目で見ることが出来る作品展となったのではないかと思います。
春は園に慣れてきて戸外に出るとダンゴムシやテントウムシなど虫探しを夢中で行い、実際に手に載せて触ったりしながら模様や色などに気づいたぱんだ組の子どもたち。製作の際にもそんな気づいた発見を嬉しそうに話しながら行っていましたよ。
夏には風鈴という夏の風物詩に触れ、透明のカップに自分の好きなシールを張りつけて可愛らしい模様を作っていましたね。涼やかな鈴の音を聞くと少し涼しくなったかのような心地よい気持ちを感じることが出来ました。夏が過ぎ運動会が近くなると雨の予報がありました。運動会が晴れますようにと願いを込めて作ったてるてる坊主、最初は吊るしていても雨が降っていて本当に運動会が晴れるのかとドキドキしながら祈っていたぱんだ組の子どもたちですが、運動会当日は見事に晴れて「てるてる坊主が晴れにしてくれたんだ」と誇らしげだった姿をよく覚えています。運動会後にオーランランウータンタンの曲を踊って印象に残っていたオラウータンの絵をみんなで描きました。目や鼻、口のパーツが顔にはあることに気づき描けるようになったのも指先の使い方が上手になったからですね。大人では絶対に描けない今の時期だからこその絵、じっくり見ていただけたでしょうか?
秋には落ち葉拾いをたくさん楽しみ、その落ち葉を使ってミノムシの製作を行いました。ブドウの実は4月からずっとお花紙を水にいれて色水遊びなどで親しんでいたのですが、そこに糊を加えて丸めるとブドウになるとお花紙のまた違う遊び方に気づき作ることにしました。ミノムシもブドウの実も、遊んでいたものが別の形になるというのも子どもたちにとってとても面白く感じたようでした。
個人製作が多い中、お友だちと力を合わせて作る共同製作で大きなものが作れることも魅力的だったパンダバス。以前は同じところに紙を重ねて貼る子が多かったのですが、しっかりと全体に貼ることが出来てとても可愛いバスになりました。バスが通る道路は?ガソリンもいるんじゃない?と次から次へと作りたいものが子どもたちから出てきましたよ。
4月から色や形、数、大きさなど様々なことを自分で選ぶことを大切にしてきたことで、自分の感性をそのまま表現する楽しさやうれしさを感じながらその子なりのこだわりやお気に入りの色などがよりはっきりしてきた1年間。私たち保育者も改めてそんな子どもたちの成長を振り返る機会となりました。
今まで作ったものを大好きなパパやママに見てもらうことが出来て子どもたちにとっても嬉しかったことと思います。ご参加とご協力、本当にありがとうございました。
(ぱんだ組担任 松田 月岡 猿渡)
【年少組】
大きな行事の最後として、1年間の集大成であった「作品展」。運動会や発表会とはまた違った、「作品」を通した表現と成長を感じていただけたのではないでしょうか。
入園当初、まだ新しい環境にドキドキワクワクしていた頃、自分で使えるようになったクレヨンや園では初めての筆を使った絵の具塗りを行い、素敵なかたつむりを作りました。廊下に飾ったあじさい製作は、母の日と父の日のプレゼント作りの手形足形製作の際に、もっとやりたい!という子どもの思いからできたものです。1学期にお部屋に飾った壁面を、保護者の方にも見ていただけたことは、子どもたちもとても嬉しそうでしたね。
夏、水遊びの時期に絵の具用のお洋服に着替えて、汚れを気にせず思いっきり行った絵の具遊び。色の混ざりが面白く、茶色になるくらいに遊び込めたことが保育者としてとても嬉しい思いです。年少のねらいであった、絵の具のヌルヌルした感触や性質を知ってほしいということが、経験できたのではないでしょうか。動画で、子どもたちの楽しそうな様子を共有できたことも貴重な時間でした。
秋、初めて一斉製作で行った折り紙。先生のお話をよく聞いて、手先を使って、丁寧に作り上げる成長が見られましたね。この経験から、折り紙に興味を持ち、自由遊びの幅も広がりました。
冬、日々遊んでいる粘土から広げ、紙粘土で好きなものを作りました。細かく作る子、大きく作る子、もともとの紙粘土の形を生かす子、それぞれの個性が光りました。自然物の飾りは、さすがのセンスです!
個人だけでなく、みんなで協力する経験として、みんなで作った顔ハメパネル。少しずつ形になる面白さが味わえた様です。当日顔をはめて楽しそうにお写真をとっていただく姿もあり、作品展の思い出の一つになったのではないでしょうか。
そして、そんな1年間の節々に描いてきた描画を、今回は子どもたち一押しとして1つ展示。自由にのびのびと描いた絵と、子どもたちなりに言葉で伝えた思いが合わさり、一つ一つじっくりと見てしまうほど、素敵な絵がたくさん。つい見ている私たちも笑顔が溢れていました。
作品を通して、保育者としても1年間の思い出や成長を振り返る機会となりました。
そして、あんなにも生き生きと子どもたち自身が先生になり、保護者の方に作品紹介をしたり、お友だちの名前を紹介したりする姿に、みんなで一緒に過ごしてきたことを実感し、胸が熱くなりました。この先、成長があるからこそ、良いことも上手くいかないこともあると思いますが、ぜひ園と保護者様と一緒に、子どもたちのために歩んでいけたら思います。
この度はご参加とご協力を誠にありがとうございました。
(年少チーム担任 石澤・慶德・佐藤・小山)
【年中組】
子どもたちの思いと成長の詰まった作品の数々をお楽しみいただけましたでしょうか。今回の作品展では、子どもたちのやりたいことをつめこみながら、初めての体験を取り入れて、楽しさや面白さを味わいながらその先の、『発見』にも結び付ける作品作りとなりました。
一人でコツコツと時間をかけて作り上げるもの。みんなで一から話し合って、試行錯誤しながらも様々な方法を考えて心を一つに協力して作り上げるもの。どちらからも子どもたちの新たな成長を担任として実感いたしました。やってみたいと思うことや初めての体験を取り入れることで、子どもたちは意欲的に取り組み、そしてお家の方に「年中組になるとこんな絵や作品を作り上げることができるんだ!」というところを見せたい気持ちで、細かに時間をかけて行う姿が見られました。
1年間の絵では、子どもたちの描く内容や、描き方の変化も感じていただけたのではないでしょうか。年少組からの進級当初はクレヨンをグーで握りながら持っていたり、ぐるぐると描きながら形を描いていく様子がみられました。この1年間を通して、形を描いてから中の色を塗ることや、顔の描き方、鏡で自分の顔を見たり友だちの顔をよく見て顔のパーツについても知ることで、絵にも変化が表れました。そして、何よりもどのように描いてよいかわからなかったお友だちも描き方を経験していくことで、「ほっぺも描こう!」「目の上と眉毛の下から毛が生えているよ!『それまつ毛だよ!』」などと、描くことに自信を持ち、楽しみながら集中して描く姿が多くみられるようになりました。
秋の味覚では、実物に触れて感じながら、実物を見て描くことで、普段のお絵かきの時とはまた一味違った絵が完成しました。『実物』を五感で味わうことはとても大切であり、その季節の物にじっくりと振れたことで、普段の給食中でも秋の味覚が出ると、「あ!今日は僕が描いたさつまいもがスープに入っているよ!」「今日のフルーツの柿は秋が旬だよ!」などと、作品作りから学びへとつながっていることを普段の保育の中にも感じることができました。
『しゃぼんだまでぶくぶく』では、思い切りのびのびと夏だからこそできる活動となりました。シャボン玉に色を付けてストローでフーっと吹いて行っていたところ、液にストローを入れてぶくぶくやったお友だちが、「みてみて!すごい!泡が大量発生だ!」と新たな発見に大興奮で、周りにいるお友だちにも連鎖していきました。中には、「コップからブドウが出てきているみたいだよ!」などと、子どもたちの発想は豊かで目を輝かせながら楽しむ姿が印象的でした。
最後に、スイミーと仲間たちの共同製作です。この作品作りでは、1年間の様々な行事を通して子どもたちは『仲間』『協力』ということを意識することができるようになってきましたが、今回の作品展ではその成長を強く感じる製作時間となりました。素材や作り方に至るまで話し合い、「本物の写真を見せて!」「紙はのりで貼れるけれどアルミホイルやカップはのりでは貼れない!どうしたらいいかな?」などと、経験することで自分で考え、友だちと考え、解決方法を見つけるなど子ども同士でのやり取りであふれていました。私たち担任も、子どもたちのやりたいをどのように実現させてあげられるのかを考えながら、子どもたちと一緒に作り上げた作品展となりました。
作品作りを終えて、子どもたちと作品作りの振り返りを行った際には、「みんなでやったからこんなに大きいものが出来たよ!」「どの絵も上手できれいだね!」と、最初は何を作ろうかというところから始まったものも、協力したことで想像以上の物ができたことに達成感と自信を持ち、飾っていく中で友だちの作品を見て友だちの作品にも興味をもっていいところをたくさん見つけることができるようになっていることを実感いたしました。
当日の子どもたちは、お家の方に見ていただいたことが本当にうれしそうでした。私たちも、子どもたちの素敵な作品をよりよく保護者の方に伝えたい気持ちが強かったため、実際に来てみていただけたことにうれしさでいっぱいです。心を一つに作り上げた素敵な作品の数々から保護者の皆様も感動と成長を感じていただけたのではないでしょうか。是非今回の作品の良かったところを子どもたちとたくさんお話してくださいね♪
(年中組チーム担任 福田・小森・三並)
【年長組】
年長組の作品展では、“成長”にスポットを当てた作品を集めました。
生ごみや、雑草などを堆肥に変身させるコンポストの活動から子どもたちの中には『もったいない』という精神が芽生えました。『これ、何かに使えないかな?』という子どものつぶやきを聞いて廃棄されるはずだった“玉ねぎの皮”を使用して“玉ねぎ染めのランチョンマット作り” に挑戦しました。最初は、玉ねぎの皮が鮮やかな黄色になるなんてと半信半疑の子どもたちでしたが、子どもたち自ら鍋に火をかけみるみる色が染まっていく過程を見て『魔法みたい!』と大盛り上がりでした。『お揃いのランチョンマットを敷いて、みんなで給食を食べようよ!』という子どもたちからのリクエストを受けて、綺麗な黄色一緒に染まった空間でおいしいにとべごはんを食べたことは、大切な思い出の一つです。
お部屋の壁一面に飾った将来の夢の絵。画用紙の上に寝ころんだ子どもたちのシルエットを担任がなぞり、『私ってこのくらいの大きさなんだ…』と驚いていた子どもたち。その上に自分がなりたい将来像を思い思いに描いていきました。1月上旬から書き始めたのですが、こんなに大きな絵を描くことは初めてでしたので中には二週間以上もかけていた子もおりました。
子ども園にとって大切な家族の一人、うさぎのミミちゃんの造形製作では、ミミちゃんを取り囲んでじっくりと観察をしながら進めました。長い耳、丸いお尻、白いお腹など、特徴をよく掴んでいました。当日はミミちゃんも参加をして、楽しむことができましたね。
作品展当日、年長組の子どもたちは一緒に来た家族に「私の絵はこれだよ」「こうやって作ったんだよ」と熱心に説明をする姿が印象的でした。また、「〇〇くんの作品、すごいんだよ」と友だちの作品にも関心を持っている姿も多くあり、みんなで作り上げた作品展なのだと実感いたしました。
ご来園いただいた保護者の皆様には、作品を通して子どもたちの熱や成長を感じていただけたと思います。暖かいお言葉をありがとうございました。
(年長組チーム担任 西村・増田・杉山)
〈ボランティア隊の皆様〉
前日までの展示準備、当日片付けでご協力いただき、本当にありがとうございました。皆様で作り上げた作品展でした。心より感謝申し上げます。
職員一同