少しずつ草花も生い茂り、園庭ではテントウムシやちょうちょ、その他の虫たちの姿が見られ、子どもたちは良い目でたくさん見つけ、次々に捕まえてはじっくりと観察しております。

 

現在、年中組には約30匹ものカブトムシの幼虫を育てております。

昨年度の年中組さんが育てたカブトムシが卵を産み、今では大きな幼虫へと成長しました。

今年の年中組さんが、みんなで協力して立派なカブトムシに育てようと、先日子どもたちと一緒にお世話を始めました。

 

子どもたちは、あまりにも大きな幼虫にびっくり!普段から虫を触ることのできるお友だちも、あまりの大きさに少し触ることをためらいスコップで優しくすくう姿が見られ、それほど立派な幼虫に成長しています。

 

「カブトムシゼリーあげないと!」「幼虫は土の中の栄養を食べてるからゼリーはあげなくていいんだよ!」「あまり触ったらいけないよ!カブトムシになれなくなっちゃうから!」

などと、お家でカブトムシを飼っていたり、虫が大好きなお友だちが積極的に詳しく説明し、子ども同士で大変盛り上がっておりました。

 

その中で「なんで土を変えるの?」という話があがり、これをきっかけに、虫たちもみんなとおなじように生きていくために『生きるための環境』を作ってあげることが大切であるということについて子どもたちと話し合いました。

「みんなはなんで毎日元気に過ごせているのかな?」

「いっぱい遊んでいるから!」「ご飯食べるから!」「いっぱい寝て大きくなるから!」

「みんなは毎日同じものを1週間ずっと食べたり、何も食べずにいられるのか考えた時に、お家の方が毎日栄養のあるおいしいご飯を作ってくれるよね。何も食べないで1日過ごしたり、汚れやゴミだらけのお家に住みたいかな?」

「毎日おいしいご飯を作ってくれるよ!」「汚いお家はいやだなー」

カブトムシにもみんなと同じように『いのち』があり、みんなと同じように生きるために食べ物を食べて、きれいなお家に住みたいということを、自分自身に置き換えて考えたことで、最後には子どもたちの方からも、食べ物がなくならないようにすることやお家をきれいにするために土を変えてあげることの大切さを理解し、「せんせい!いっしょにやりたい!」と言って協力してきれいにしました。

みんなで協力してカブトムシたちのきれいなお家の完成!カブトムシたちも喜んですぐに土の中に潜っていきました♪

 

 この話をした数日後に、地面に落ちているお花を見て、「先生お花が落ちてるよ。かわいそうだから土に植えてあげるね!」という姿が見られ、そのお友だちの優しさと、担任としても話したことをきちんと理解してくれていることを実感し、うれしい気持ちでいっぱいになりました。

 

捕まえた虫たちをそのまま空っぽの虫かごに入れている子どもたちも、自分自身に置き換えて考えることで、『生きるための環境作り』について少しずつ意識を持ってくれると嬉しく思います。生き物にはすべていのちがあるので、みんなでいのちを大切にしていきましょうね♪

(年中組チーム担任 福田)