本日の年中組でのエピソードを1つご紹介いたします。

 

午後の外遊びの際、何人かの子どもたちが慌てた顔をして「○○ちゃんが泣いてる!」と教えにきてくれました。

後ろを見ると、確かに泣いている女の子とそのそばにつき一緒に歩いてきてくれるお友だちの姿が見えます。

話を聞くと、こぐま組のお友だちに言われたことが怖くて嫌だったとのこと。そこで、みんなでこぐま組さんに話を聞きに行きました。

落ち着いて話を聞くと、その女の子が着けていたベルトと剣がかっこよく見え、それを欲しいと言ったが譲ってもらえなかったことから、思わず「ズルい!」と強く言ってしまったとのこと。悪気はなかったことが分かりました。

そして、そのベルトと剣は、女の子が同じクラスの男の子から作ってもらったものでした。

羨ましそうに見ているこぐま組さん…。

保育者がつい「欲しいの?」「作ってください、とお願いしてみる?」と聞くと静かに頷き、静かな声で「作ってください」と男の子に伝えます。すると、張り切った声で「いいよ!じゃあ、何個作ればいい?」と嬉しそうに応える男の子。結果、3名からのオーダーがあり、「おっけい!じゃあ待っててー!」と急いで作り始めました。

先程まで泣いていた女の子も、自分が着けていたベルトと剣を褒められ、嬉しそうです。

作り始めてしばらくすると、テラスから何やら声が聞こえます。

こぐま組さん「まだー!?」

男の子「ちょっと待っててー!」

こぐま組さん「わかったー!」

気がつくと、静かに部屋を覗きにくるこぐま組さんがとても微笑ましかったですよ。

 

お互いのお迎え時間が近づくと、作る方も待つ方も焦ってきてソワソワし始めます。作る方にはヘルプが加わり、ベルトと剣の両方を同時に作り始めました。

男の子「ベルトの大きさはどのくらいですかー?」

急いでまずは1つの剣を作り、早速渡しに行きます。

「お待たせしましたー!」

すごく嬉しそうに、変身ポーズを披露してくれましたよ。

何とか2名分の剣を作り上げましたが、ベルトが間に合わず…こぐま組さんから「ベルトは…?」と悲しそうな声が。でも、さすが年中さん、迷わず…

「じゃあ、できたらロッカーに入れといてあげるよー!」

 

明日の楽しみができましたね。

コロナ禍で学年ごとで過ごすことが多い日々ですが、子どもたちの中での自然な交流に心が温まる時間でした。

(年中組チーム担任 石澤)