いよいよ運動会まで1週間を切りました。子どもたちの気持ちも、運動会当日に向かって盛り上がっております。
年長組では、ダンスの演目を決める際にまずはどんなものをやりたいのか子どもたちに投げかけました。たくさんの意見が出る中で、大きく『かっこいい系』と『かわいい系』の2案が挙がりました。そこで、今年度は『和ダンス』と『チアダンス』の2チームから自分のやりたい方を選んで行うこととなりました。
そこから各チームに分かれて曲の候補を挙げて選び、ダンスの振り付けも自分たちで話し合い、「こんなのはどう?」「この振り付け空手みたいでかっこいいね!」などとたくさんの案を出し合って決めました。かっこいい姿、こんなにできるんだという姿を、おうちの方に見てもらいたいという気持ちが、子どもたちの練習姿にもつながっていました。
何よりも、今回自分のやりたいものを選ぶという形にしたこともあり、朝の支度が終わると「先生曲流して!」、外遊びに行くと「先生曲流して!」、外からお部屋に戻ってきて体を休めるためにのんびりと過ごす時間を作ると「先生まだダンスやらないの?」と、子どもの方から自発的にやりたいという言葉がたくさん聞けました。
毎回の練習終わりには、「え~もう終わり?もう一回!」という声もあり、担任である私たちも子どもたちの無理のないようにと様子を見ながら調整する中で、ここまで楽しんでやっている姿はとてもうれしく思いました。
そして、もう一つほほえましかった姿として、一度も教えていない相手チームのダンスをいつのまにか覚えており、互いに曲がかかると和チームはチアチームに加わり、チアチームも和の曲が流れると踊りだし、朝の自由遊びの時間に自分で折り紙やストローも用いて和ダンスで持つバチを作り、みんなで一緒に踊っていました。
また、ダンスだけでなく各クラス掲示を作った際には、最初は自分のクラスの掲示を一生懸命に作っていましたが、少しすると相手クラスの進み具合を見に行き、その中で互いにどのような方法で作っているのかじーっと観察していました。
「向こうは、折り紙をちぎる人と貼る人で分けてるみたいだよ!」と早速発見した方法を取り入れたり、なかなか進まないと言う友だちに対しては、「こっちは1文字ずつではなく、誰がどの文字をやるのかを決めて2つの文字を同時にやっているよ」とアドバイスをする姿が見られました。そして最後には、クラス関係なくみんなで協力して完成させることが出来、私たちも子どもたちの姿から日々学ぶことがたくさんあります。
運動会に向けて一番最初に伝えてきたことである、クラスでも学年でも『みんなの心を一つに』というテーマを元にやってきた中で、自然とこのようなお互いに意識してよいところを自分の中にも取り入れたり、みんなで楽しみながら一緒に行えるという姿は、自分で決めたことも一つの理由でありながら学年での仲間意識やつながりの太さをさらに感じました。
年長イベントの時と同じように、自分で選択して作り上げていくことで、責任感や最後までやり抜く思い、何より『やりたい』『楽しい』という思いに強く結びついていくことを改めて実感いたしました。
子どもたちのたくさんの想いが詰まった運動会。子どもたちは楽しみだけでなく緊張もあるようですが、それ以上に「みんなで頑張るぞ!」の気持ちでいっぱいです。ダンスの内容だけでなく、こんな係やってみたいという年長組ならではの係も自分たちで考え、子どもたちのやりたいを実現できるような方法を先生たちも一緒に考え、みんなで作り上げた運動会です。ぜひ楽しみにしていてください。晴れますように♪(年長組担任 福田)