年長組では子どもたちとバッグ型コンポストに取り組んでおります。
コンポストとは?
- もみ殻などの基材の中に、週2~3回生ごみを投入していきます。
- 毎日混ぜていくことで少しずつ微生物が生ごみを分解していき、堆肥が完成します。
年中組の時には、園庭にある木枠型コンポストに取り組んでおり、そこには雑草やブロッコリーのいらなくなった葉っぱ部分や秋にはたくさんの落ち葉を入れてみんなで踏んで堆肥作りを行いました。子どもたちには『堆肥』のことをより分かりやすいように『魔法の土』と伝えています。
今では、給食室にその日の給食の残りをもらいに行き、コンポストに入れて混ぜるという活動に、非常に楽しんで行う姿が見られます。コンポストのバッグも自分たちでチームを作り、色ごとに分かれた自分のチームのコンポストをお世話しています。
コンポストの活動を行う中で、毎日どれだけ給食の残食があるのかということを知り、『もったいない』ということについて実感することが出来、そこから『もったいない』を減らすためには何が出来るのかを考えることにもつながっています。
このようなバッグ型コンポストの活動を行う上で、生ごみが堆肥になるまでのメカニズムを伝え、まず最初に『生ごみ』とはそもそも何かについて考えてきました。
Q生ごみって何かな?
→「食べられないものだよ!」「残った食べ物!」
Q生ごみのイメージは?
→「くさい」「きたないんじゃないかな?」「でもきれいなものもあるよ!」
生ごみには例えばどのようなものがあるのか考えていくと、「食べ残し」「卵の殻」「みかんの皮」などが挙がり、「それいつもお母さんがお料理して切ったのを捨ててるよ!」と身近なところからも生ごみを理解することが出来ました。
最初は「きたない」「うぇ~」と言っていた子どもたちにもさっそく変化が!
「いろんなお給食のにおいがする」と話していたり、生ごみを触ることに抵抗がなくなりました。
そこから、生ごみが堆肥になるために大切な、『微生物』の存在についても子どもたちは知りました。
子どもたちは『微生物くん』と名前を付け、微生物くんは揚げ物などの油分のあるものや甘いものを非常に好んで分解することを伝えると、「ぼくもからあげすき!」「チョコレート好きだから一緒だね!」などと話し、身近な存在となっているようです。
そこで、さらに理解を深めるために、『くさる』『もったいなばあさんのいただきます』という2つの絵本の読み聞かせを行い、生ごみが魔法の土となり美味しい野菜を育てることにつながるという環境の循環についてや、『もったいない』についての理解を深めることが出来ました♪
今年度は魔法の土が出来ることを知って終わりではなく、魔法の土の力を体感するために実験を行うこととなりました。子どもたちも育てやすいミニトマトを題材に、堆肥の混ざった土で育てたミニトマトと、普通の土で育てたミニトマトを食べ比べるという実験です。
まずはコンポストの中の魔法の土を入れて、堆肥の混ざったプランター作りです!
いよいよミニトマトの苗を植えていきます!
最後に支柱を立てて、水やりをして準備OK! 早くたくさんのミニトマトが実ってほしいですね♪
SDGsの視点から、子どもたちがお友だちと協力して、牛乳パックでプランターに刺す札を作りました♪
コンポストの取り組みから、『もったいない』について、環境の循環、ミニトマトを育てる経験、実ったミニトマトの味比べを実際に行う中での五感への刺激と、子どもたちの様々な経験につながりますね。子どもたちも早く育ってほしいと熱心に毎日水やりをしています。私たちもとても楽しみです♪
(年長組担任 福田)