「もうスプーンとフォークはいらないよ!お箸だけで食べれるもん!」
毎日少しずつお箸を持つことが上達していくうれしさを感じながら、牛乳が先生と同じ大きさになったこと、パンの日には今まで1人半分の量だったところが1人1枚になったことなど、給食中にも、ちょっとした変化や今までの積み重ねからできるようになっていくことに喜びを感じながら、大きな自信につながっていく様子が日々見られています。
今回は、日頃から食べ方について伝えている中で、言われたからやるのではなく、『なぜそのような食べ方をするのか?』という一つ一つの理由について子どもたちと考えました。
●きちんと座って食べる:♪お腹はグー、背中はパー!
なぜかな?
→「椅子が離れているとこぼしちゃう」「ひじはつかないで食べる」「まっすぐ向いて食べないとのどにつまっちゃう」
●箸、スプーンを正しく持つ
なぜかな?
→「食べ物がつかめない」「ちゃんとつかめないとこぼしちゃう」「きれいに持った方がかっこいい」
●箸、スプーンを持っている手と反対の手は、お皿に添える
なぜかな?
→「お皿が動くから押さえておく」「反対の手が下にあるとお行儀悪い」
●器に口を近づけるのではなく、お箸やスプーンで口に入る量をとって口に運ぶ
なぜかな?
→「犬みたいな食べ方は汚いから」「口の周りにご飯がつく」「床にこぼれるから」
●おかずを食べるときには、おかずの入ったお皿を自分の近くにもってくる
なぜかな?
→「遠くにあるとこぼしちゃうから」
●口の中に食べものが入っているときにはしゃべらない
なぜかな?
→「口の中に入っているものが飛び出る」「食べ物が見えたら前の人が嫌な気持ちになる」「くちゃくちゃ音がする」
●お皿はピカピカにする
なぜかな?
→「ご飯粒とかがついていると汚い」「食べ物は残したらお給食室の先生が悲しい」「お皿を重ねた時についちゃう」
●給食中に立ち歩かない:途中でトイレに行くことのないように、給食準備の最初にトイレを済ませる
なぜかな?
→「お行儀が悪いから」
所々で子どもたちからあっがってきた『お行儀が悪いから』という言葉。
「そもそもお行儀良い、悪いとはどういうことなんだろう?」
「・・・?」 「ママに汚い食べ方をしていると、『お行儀悪い』って言われるの」
『お行儀が良い悪い』とは何かについて、子どもたちと考えました。
お行儀という言葉は子どもたちにとって少し難しい言葉ですね。では、「なぜお行儀よくするのか?」「お行儀よくするとどんないいことがあるのか?」という視点で話し合いました。
お行儀のよい食べ方は、『年長組さんだから』やることでも、『子どもだから』やらないといけないことでもなく、先生やお家の方大人もみな同じようにお行儀のよい食べ方を意識して行っている。それは、こぼさないようにするなどと自分自身のことはもちろんのこと、周りにいる友だちが見ている中でも、素敵な食べ方が出来ると、自分も友だちも気持ちがよくて笑顔になるから、お行儀のよい食べ方やお行儀のよい行動をする、ということを子どもたちも理解することが出来ました。
お行儀が良い食べ方には他にもあることを、子どもたちの方からもたくさんあげてくれました。
保護者の皆様がご家庭でも、子どもたちに丁寧に食べ方などについて伝えてくださっている証ですね。ありがとうございます。
今回挙げた項目以外にも、配膳の位置やお箸のマナーなどがあり、一つ一つの理由を考えながら子どもたちが食事のマナーについて意識してきれいに食べることが習慣づくよう、引き続き丁寧に伝えていきたいと思います。 (年長組担任 福田)