自分の問いから生まれる 「探究」
子どもたちを起点にした
学びのデザイン
「誰かが用意した問いに答えるのではなく、自分の中から問いが始まる」
このことが『探究』の最大の価値転換であると考えています。
従来の日本の教育は、「答えのあるペーパーテストの問いを自分一人で解く」ということにあまりにも特化していたのではないでしょうか?
時代は大きく変化し、答えがない世界にどのように道を描いていくかが問われるようになっています。
もちろんペーパーテストの問いも必要性を失ってはいませんが、「自分の中から生まれる問いを、協働しながら探究していく」というスタイルをもっと大切に考えても良いのではないでしょうか?
学校を超えた大きな社会の中に身を置き、
その中から出てくる「自分の問い」に向き合い学習を続けていくことを中心に、
新渡戸文化学園の学びはデザインされています。
プロジェクト型学習
学園全体でプロジェクト型の学びを推進
小学校:プロジェクト科
子どもたちが、1つのテーマをもとに自分の興味や関心に応じてチームにわかれ、“より良い世界・社会”を目指すための様々なプロジェクトを進めていきます。
テーマは身の回りの地域に関することから、環境問題やアートなど様々で、新渡戸祭やSTUDY FESTAというイベントなども通じて、学びを社会に発信します。
プロジェクト科だけでなく、すべての科目においてもプロジェクト型の学びをつくることにチャレンジしています。
中高:クロスカリキュラム
水曜日の「クロスカリキュラム」は新渡戸文化中高の名物です。
週の真ん中にある探究的な学びは、まさに新渡戸文化のカリキュラムの背骨のような存在です。
水曜日は1日中を生徒の探究に充てることができ、その日に多くの社会人も教壇に立ちます。
またフィールドワークにも積極的に出ており、そこでもまたリアルな社会に生徒たちは出会います。
中高時代に自分の問いに向き合い、自分らしさや学びたいことを見つけて、次の道に旅立ちます。
子ども園のプロジェクト保育から始まり、短期大学の実践的な学びまで、学園一貫してプロジェクト型の学びを追求しています。
スタディツアー
かわいい子には旅をさせよ
旅に出て自分の価値観の外に出ることは、人を大きく育てます。
日本全国・また世界で未来をつくっている最前線の大人に出会うことで、自分の志に出会い行動者が生まれていきます。
従来の予定調和的な修学旅行をやめて、日本や世界のリアルに出会う経験ができるスタディツアーにトランスフォームしました。
中高:自分の行きたい時期に、行きたい場所を選んで旅に出る
日本全国また世界でパートナーシップを結んだエリアに旅に出ます。
少人数で、現地では地元の人々とふれあい、暮らすように旅をします。
行き先例
三重県熊野市二木島(漁業、海、復興)
宮城県石巻市金華山(動物生態観察・保護・復興)
マレーシアボルネオ島(地球環境、生物多様性)
小学校:自分たちの旅をデザインする
小学校では3年生から旅に出ます。
旅の共通点は2つ。
「一貫して考え続ける問いがあること」「旅の中で選択肢があるということ」です。
現地で様々なテーマを見つけて、東京に戻ってその探究・発表を行います。
6年生では、東北に旅に出て、現地で出会いたい大人に会い、自分の琴線に触れた言葉でノートをいっぱいにしてきます。
旅から帰ると子どもたちの顔つきが少し大人になります。
社会との共創
100人の大人に出会う
「学俗接近」これは初代校長新渡戸稲造先生の言葉で、学問と社会を接続した学びの大切さを表しています。
新渡戸文化学園には非常に多くの社会人が参画し、子どもたちの学びを支えます。社会人の参画度合いは日本で随一だと自負しています。
「100人の大人に出会おう!」という合言葉のもと、多感な時期に、先生だけに接するのではなく、多くの社会人に出会い、刺激を受け、自分らしさを見つけていきます。
また学んだことを社会に発信し、行動者になることも大切にしています。
中高のアウトプット型テストをはじめ、学園祭やスタディフェスタなど多くの発信の場があるのも学園の特徴です。
また学園内のみならずアースデイ東京や各種学会など、外部でアウトプットする生徒・学生も数多くおります。
新渡戸文化学園を卒業し、大学生や社会人になった後でも、学園で出会ったテーマを探究していく子が多いのをとてもまぶしく見つめています。