Greeting

理事長挨拶

学園概要

新渡戸文化学園は、1927年に開校しました。

新渡戸稲造先生・森本厚吉先生などの創立者たちが女性が社会で活躍をすることを願った「女子経済専門学校」として船出をした学園です。

日本で女性が初めて選挙に投票ができたのは1946年であり、また「女性活躍」は現代の日本においても重要なテーマになっていることを考えると、創立者たちの先見の明に頭が下がる思いです。

新渡戸稲造先生は「われ、太平洋の橋とならん」という志を持ち、当時の日本における傑出した国際人でありました。世界中で活躍されていた新渡戸先生がその広い視野で見た時に、日本における「女性活躍」に課題を見出されたのであろうと想像いたします。

新渡戸先生はまた、非常に利他的な人でもありました。このような言葉が残っています。

「世に生まれ出でたる大きな目的は、人のために尽くすことにある。
自分が生まれた時より死に去るまで、周囲の人が少しでもよくなれば、それで生まれた甲斐ありというもの」

様々なエピソードを読んでも、立場を超えたどんな人にも優しく、「誰かのために」という気持ちがいつもあふれていた人でもありました。

こうした創立者たちの願いを見ていて、

『利他的な精神で、時代の課題を教育で切り拓くこと』

これこそが新渡戸文化学園のDNAだと私は考えました。

それでは現代の日本における課題はなんでしょうか?

私は、大きな課題の1つは「学校のありかた」だと考えました。

社会が大きく変わってきているのに、学校の姿は昔とあまり変わっていません。
多くの人が学校の進化を願い、様々な提言を寄せていますが、実際の学校現場がなかなか動かないもどかしさを感じているのではないでしょうか。

そこで私たちは決意をしました。

「未来の学校をこの世に描き出すこと」

これこそが、この時代における新渡戸文化学園の使命であると。

私立学校の役割は「イノベーション」であると私は考えています。

みんなが「あったらいいな!」と思うこと、日本中の学校が「やりたかったけどできなかったこと」、こうしたことに積極的にチャレンジをして、その成果も課題も社会に還元して、最終的に日本中の学校のアップデートに貢献すること、これが私たち学園の存在意義だと考えています。

初代校長である新渡戸稲造先生は、生前最後の朝礼で生徒たちを前にこのようにおっしゃいました。

「何だか後光が放っているような明るい気分の人がいるという学校でありたい。
先生と生徒は敬愛の念でいてほしい。」

こうした初代校長の思いも大切に、学園は進化を続けながら、温かな人間関係にあふれた空間でありたいと願っています。

「日本中を幸せにする学校をつくりたい」
私たちは心からそのように願っています。

2027年の学園100周年に向けて、ますます加速する新渡戸文化学園にどうかご期待ください。

学校法人新渡戸文化学園
理事長
平岩 国秦