-2- 第361号 NitobeBunka Times 平成20年6月16日

短期大学
生活学科

資格+αの道をめざそう

東京文化短期大学 学長 中原英臣

 これからは大学全入時代がくるといわれています。こうした時代に必要なことは、単に大学を卒業することだけではなく、しっかりとした資格を取ることが大切になると思います。
 本学の生活学科では食物栄養専攻は栄養士、生活福祉専攻は介護福祉士、児童生活専攻は保育士と幼稚園教諭二種、臨床検査学科では臨床検査技師の資格を取得できます。本学で取得できるこうした資格の特徴は、国家資格であると同時に技術に裏打ちされた実学ということです。
 こうした資格を取得した上で就職するのもいいのですが、私は4大に3年編入することでステップアップするのも、人生の一つの選択肢と思っています。そのため本学の履修科目を認めてもらい、無条件に3年生に編入できる4大との提携を進めていますが、すでに東京女学館大学と川村学園女子大学から提携指定校に認定していただいております。
 さらに、これからは同じ資格でもプラスアルファーが必要になると思っています。テレビドラマの「渡る世間は鬼ばかり」では、長女の弥生が保育所に勤めています。昼間は働いている娘に替わって弥生が孫を保育所に連れて行くと、風邪を引いているために保育を断られた子供がいました。それを見た弥生は看護師の資格を持っていることもあり、その子供の面倒みたのをきっかけに保育所に勤めることになりました。

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 このテレビドラマの話は、現在、日本の保育が抱えている大きな問題であり、さらには少子化という社会問題とも関係しています。病児教育と病後児教育という言葉を聞いたことがありますか。病児保育は病院が入院させてくれない風邪や下痢といった軽い病気の子供の保育のことで、熱が下がっても三日間は他人に感染させてしまう可能性があるインフルエンザの子供や骨折が治っても自宅療養が必要な子供を預かるのが病後児保育です。
 病児保育と病後児保育という制度がしっかりしていないと、保育中の子供が病気になったら、母親か父親のどちらかが仕事を休んで、子供の面倒をみなければなりません。ところが、東京でも病後児保育を行っている自治体はまだまだ少ないのです。病児保育に至ってはほとんどが実施していないのが現状です。
 本学の学生さんにはこうした病児保育や病後児保育ができるような保育士になって欲しいので新しいカリキュラムの導入を考えています。児童生活専攻だけではありません。食物栄養専攻でもプラスアルファーの資格を用意しています。本学にはいろいろな資格の引き出しがありますから、その中からできる限りたくさんの資格を自分のポケットに詰め込んで卒業してほしいと思います。


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