今回のドキュメンタリーラボには、中学生約20名が参加した。
このラボの特徴は、先生が2人で全員を一律に指導するのではなく、生徒の関心や姿勢に応じて 2つの活動グループに分かれて探究を行ったことである。
クルーの私が担当したグループを A、もう一人の先生のグループを B とする。
Aグループは、VIVISTOPを拠点に 自分の好きなことややってみたいことを実際に試してみる活動を行った。
ここで大切にしていたのは、完成度ではなく まずやってみることである。
生徒のアイデアを否定することはせず、
「どうすれば形にできるか」を一緒に考えることを基本とした。
すでに自分で進められる生徒には無理に介入せず、
に対して、方法や選択肢を提示しながら伴走する形をとった。
重要なのは、毎回何かしらの試みが行われている状態を保つことだった。
それが成功でも失敗でも、無駄に見える試行でも構わない。
何かをやれば、必ずそこには プラスかマイナスの結果が生まれる。
その積み重ねが次の行動につながっていくと考えた。
↑生徒編集
一方、Bグループでは 自分でテーマを設定し、そのテーマについて詳しい人にインタビューを行う活動を行った。
生徒は自分の問いを持ち、
自分よりも知っている人に話を聞くことで、
他者の視点からテーマにアプローチする。
その中で **「今の時点での自分なりの答え」**を見つけていく。
ここで大切にしていたのは、
インタビューの答えがその人のすべてではないということだった。
インタビューの答えは、
「今のあなたが投げた質問に対して、その人がその瞬間に返した答え」に過ぎない。
だからこそ、それだけで すべてを理解した気になってはいけない。
そこからさらに考えることが、探究の一部である。
今回興味深かったのは、生徒の分かれ方である。
当初の想定とは違い、
Aグループには
主に 1・2年生が集まり、
その中に 好きなことをすでに極めている3年生が少し加わった。
一方Bグループには
3年生を中心に、
1・2年生が数名参加した。
この分かれ方は事前に意図したものではなかったが、
そこには 生徒それぞれの探究の段階が自然に表れていたようにも思える。
Bグループの3年生からは、次のような疑問が出てきた。
進路を意識し始める時期だからこそ、
探究そのものの意味に目が向いたのかもしれない。
その時、今回の1・2年生と3年生の様子を見て、3年生と話す中で 探究の一つのイメージが見えてき共有した

探究は、最初からきれいな形では始まらない。
最初は誰もが ぐちゃぐちゃに絡まった糸のような状態にいる。
自分の好きなことがわからない。
何をしたらいいのかわからない。
そんな状態から始まる。
しかし少しずつ糸はほどけていき、
自分の好きなことや、やってみたいことが見えてくる。
それを実際に試してみると、
といった感覚が生まれてくる。
そうして絡まっていた糸は、
だんだんと 一本のはっきりした糸になっていく。
しかし、その糸もいつか 自分一人では先に進めなくなる時がある。
それ以上編めなくなるような感覚である。
そんなとき、他者との対話が生まれる。
誰かの話を聞くことで、
そしてまた、糸は新しく ぐちゃぐちゃに絡まっていく。
この繰り返しこそが、
探究なのかもしれない。
今回のラボでは、この探究の過程を
学校の展示イベントで表現することにした。
全体の構想や、雰囲気、やってみたいことなどアイデアは生徒が出す
それに大人2人が一緒に混じるようにそれを形にする
今回は常設展示に1時間だけパフォーマンスと哲学対話組み込むハイブリット型展示
20人の生徒それぞれに、
これまでの探究の変遷を 一本の線として表現してもらう。
その線には、
それぞれの意味を言葉で書いてもい、それを抽出して小さなボードに書き展示する。
そして展示を見に来た大人や生徒にも、
「自分も同じ気持ちになったことがある」と感じた場所に糸をかけてもらう。

そうすると、展示の中で糸がどんどん絡まり合っていく。
それはまさに、
探究を 糸として捉えたイメージそのものになる。
そしてその展示とそしてこのラボ全体の意味解くようなパフォーマンスとそれをみにきてくださった方と『探求って誰のため』とい哲学対話を行う




↑パフォーマンスの様子





↑哲学対話の様子
今回のラボを振り返ると、
Aは
自分と対話する探究
つまり 自分をドキュメントする探究だった。
Bは
自分と他者を行き来する探究
つまり 自分と他者をドキュメントする探究だった。
これまでの探究は、
ゴールや締切が設定されており、
展示の日がいわば「終わり」だった。
展示が終われば探究も終わる。
卒業すれば終わる。
また次の課題が与えられる。
しかし今回のラボはそうではない。
完成ではなく途中経過。 そんな僕にもこれがいいのか悪いのかもわからないけど
今回は本当にやり切ったと言える

